Marshall 1959(JCM800期)マスターボリューム取り付け 続き

さて、1959の続きです。
マスターボリュームのお陰で、音量を気にせず各ノブを操作できると色々と怪しい部分が出てきます。

一番気になったのが、ボリューム1と2のガリ。過去に数回接点復活剤が吹かれていますが、明らかに寿命なんで交換。

そしてプレゼンスも効きが怪しいと思ったら、過去にポットの足が折れたのか、錫メッキ線で継ぎ足してありました。これもこの機会だから交換。


推定1985年製ですが、その約28年の歴史のなかで色々とメンテナンスを受けていますが、この個体はちょっと怪しい箇所が多い個体でした。
画像は載せませんが一番驚いたのが、B電源のヒューズに延びる線。
チョークへの分岐で線を継いでありますが、絶縁がビニールテープで、既に接着面がドロドロでほどけかけている有り様。これは危ないですので引き直して熱収縮チューブで絶縁。

裏側のマスターボリュームにダイモで文字入れして完成です。




結構いい感じにボリュームを絞れます。自宅でも使えるのは有難い限りです。

Marshall 1959(JCM800期)マスターボリューム取り付け


1ヶ月以上開いてしまいました、久し振りの更新です。
各方面から修理のご依頼を頂き嬉しい悲鳴をあげていたらあっという間に1ヶ月経過って感じでした。

さて今回のネタは4つ穴マーシャルのマスターボリューム取り付けです。
モノは座間の名店ラ・リチェッタのシェフ、けえすけさん所有のJCM800の1959。どうにもこうにも爆音で使いにくいというのでマスターボリュームを取り付けます。
方式は色々ありますが、4つ穴マーシャルでは一般的になりつつある(?)ポストフェイズインバーター(PPI)方式。
近年ものだとJCM2000のDSL20/DSL40がこの方式。
これだとフェイズインバーターも歪んだ状態で音量が下げられるので、結構歪ませたまま音量ダウンが可能です。

思えばこのブログを始めたきっかけのMESAのSubwayBluesのマスターボリューム。あれも最初は不完全ながらポストフェイズインバーターでした。(結局プリフェイズインバーターにしましたが)
あの不完全なモディファイがきっかけでよりディープな世界に入り、大分勉強しましたのでなんとも感慨深い限り。


ボリューム増設は悩ましいですが、今回は使っていないラインアウト端子を外してマスターボリュームにします。背面ですがこの方が取り回し面では色々楽です。
ポットは250Kの2連ボリュームを使います。
バイアスの直流がボリュームポットに流れるので、ガリ対策として並列に2MΩの抵抗を挟みます。


結構いい感じにボリュームダウンできます。
アッテネータに比べたら負荷もハイ落ちも少なく、自宅で歪ませて1959が弾けます。

しかし、まだまだマスターボリューム以外の問題点があるので続きます。

Marshall JCM2000 DSL401修理

さて、今回は某SNSで知り合ったT様のMarshall DSL401です。
最近同じ名前でアジア生産(確か中国)されて復活しましたが、あちらはEL34のプッシュプル。こちらはEL84のパラレルプッシュプルです。

症状としては、時々音がでなくなる症状を経て、音が全く出なくなったと言うもの。
内部を開けて電源投入したところ、プリアンプの3本のECC83(12AX7)のヒーター電源に電気が来ておりません。
90年代半ばのJTM30/60以降のMarshallは、ノイズ対策なのかプリアンプのヒーターが直流点火になっており、ヒーター電源の途中にダイオードブリッジとコンデンサが入っております。どうもダイオードブリッジが逝きやすいようで、この頃のMarshallで割りとよく見る症状です。
基板一枚にすべての真空管ソケット(全部で8本)が載っているので、分解は手が掛かるかと思いきや、正面パネルが外せてそんなに作業性は悪くなく、サクサクと交換作業完了。

B+電源にぶら下がる100uF/450Vの電解コンデンサの頭のてっぺんがぷっくら膨れていたので、こちらも交換。

無事復活。


暫くランニングテストを兼ねて弾いてみましたが、マーシャルにしてはカリッとしたニュアンスに欠ける甘い歪み。クリーンからクランチ領域は少々Fender的です。Marshallらしさは少ないですがクリーンから激歪みまでこなすという点で万能選手なアンプだとは思います。

Marshall 6101再入院

さてさて、またまた1ヶ月ほどのブランクが空きましたが修理屋稼業は続きます。

申し訳ないくらい当製作所の常連と化しているK様のMarshall 6101です。
ライブ本番前にまさかの音量ダウン。
その場は他のアンプで凌いだそうですが、なんとも申し訳ない限り。今回は徹底的にメンテナンスをということで、くたびれた電源周りを交換しながら、原因を探ります。

引き取ったあと、アッテネーター咬ましてそれなりにマスターをあげた状態で数時間ならしても症状は再現されず。電源周りのパーツ交換。プリアンプ、フェイズインバーターのプレートの抵抗交換。そしてカソードのパスコン等もこの際だから交換します。

そして、行きつけの小田急相模原T☆ROCKSのバー営業日に持ち込み、店長とチープ・トリックの曲で遊びながら大音量チェック。
すると、ものの30分もしないで、音量ダウン。
色々と状況調査すると音量が下がるのはクリーンの1CHとクランチの2CHのみ。ハイゲインの3CHはラウドに鳴るじゃないですか。

回路図から信号経路を追うと、INPUTから並列にCH1初段とCH2/CH3兼用の初段となっていて、そのあと独立した各チャンネルの増幅セクション。
CH1/CH2をM5201という信号切り替えのできるオペアンプICで切り替え、その信号と3CHをこれまたM5201で切り替えるという、ちっと複雑なチャンネル切り替えを経て、エフェクトループ。そしてパワーアンプに向かいます。
CH3は爆音で鳴るのでパワーアンプはシロ。この構成だとCH1とCH2の信号が独立した初段もシロ。
そしてCH1/CH2で音量が下がるわけですから、これを切り替えるオペアンプM5201がどう考えてもクサイ。
わかりにくいでしょうから、下に簡単なブロックダイヤグラムを書いてみました。
Marshallの純正回路図は基板ごとにブロック分けされているので、なんとも解り辛いので、信号の流れをイメージするのは修理の第一歩です。

以前に修理したJCM900やVALVESTATEといった90年代Marshallのチャンネル切り替えでもこのM5201というICが使われているのですが、どうも不具合が多いようです。後年のJTM30/60やJCM2000ではチャンネル切り替えはリレー式になっているのは、この辺の故障率も関係しているかもしれません。

M5201ですが、日本製のICの癖に国内調達が難しいのでほぼ互換品であるNJM2120に交換します。IC類はソケット式なのでチョイチョイと交換できます。この辺は助かります。(壊れるのを想定したソケット式かも知れませんね。)

ICの電源周りをチェックして、又々大音量チェックをしてみましたが今度は大丈夫そうなので、無事納品となりました。

あんまり頻繁に壊れては困りますが、責任もって面倒見ますんで懲りずに愛用してくださいね。