Marshall JCM2000 DSL401修理

さて、今回は某SNSで知り合ったT様のMarshall DSL401です。
最近同じ名前でアジア生産(確か中国)されて復活しましたが、あちらはEL34のプッシュプル。こちらはEL84のパラレルプッシュプルです。

症状としては、時々音がでなくなる症状を経て、音が全く出なくなったと言うもの。
内部を開けて電源投入したところ、プリアンプの3本のECC83(12AX7)のヒーター電源に電気が来ておりません。
90年代半ばのJTM30/60以降のMarshallは、ノイズ対策なのかプリアンプのヒーターが直流点火になっており、ヒーター電源の途中にダイオードブリッジとコンデンサが入っております。どうもダイオードブリッジが逝きやすいようで、この頃のMarshallで割りとよく見る症状です。
基板一枚にすべての真空管ソケット(全部で8本)が載っているので、分解は手が掛かるかと思いきや、正面パネルが外せてそんなに作業性は悪くなく、サクサクと交換作業完了。

B+電源にぶら下がる100uF/450Vの電解コンデンサの頭のてっぺんがぷっくら膨れていたので、こちらも交換。

無事復活。


暫くランニングテストを兼ねて弾いてみましたが、マーシャルにしてはカリッとしたニュアンスに欠ける甘い歪み。クリーンからクランチ領域は少々Fender的です。Marshallらしさは少ないですがクリーンから激歪みまでこなすという点で万能選手なアンプだとは思います。