'77 Fender Deluxe Reverb 修理(完結編)

さて、お預かりのデラリバもいよいよ大詰めです。このアンプ数年前にメンテナンスを受けている模様でプリアンプのガサゴソノイズの原因であるカソードのパスコン等は取り替えられております。よって手付かずであったパワーアンプ部分のパーツ類を殆ど入れ換えて、調子の悪かったビブラートに手を入れたのですが、ビブラートチャンネル、それもリバーブがややノイジー。リバーブのミックス段を中心にチェックします。

手書きが汚くてアレですが、上の赤く囲ったリバーブミックスの3.3MΩの抵抗と10pFのコンデンサはノイズが乗る要素満載なので交換します。また、画像下の赤く囲ったリバーブの受けの部分も交換します。
また、ここで使われている12AX7(7025)も新品時から未交換でしたので合わせて交換。以前の修理でリバーブドライバーとフェイズインバーターの12AT7とパワーアンプの6V6GTが交換されていましたが電源とプリアンプの真空管は手付かずだったのでこの際にと一新します。

そして気になったのがここ

電源の電解コンデンサ
デイトを見ると77年製造。液漏れや膨張は無いにせよもう寿命です。オーナー様と相談の上交換です。

コストパフォーマンス優先で、整流管に直で繋がる部分はF&Tをおごり、それ以外はイリノイを使ってみました。最近の電解コンデンサは小さいです。

結果ノイズは気にならないレベルまで収まり、その後のチェックを兼ねたスタジオでの試奏会ではオーナーのK野さんからも大好評でした。

今回は貴重なポイントトゥポイントのFenderアンプにじっくり取り組むことができいい経験になりました。改めてこのチャンスを下さったK野さんに感謝します。ありがとうございました。