【番外編】納屋から発掘のMusic man 112RD100 6年経過し復活。

6年前に頂いた、納屋から発掘したMusic man の112RD/100

開業などに伴い、保管こそしていましたが手つかずの状態でした。

当店のスタッフの目に留まり、仕事の合間に彼の尽力により

復活しました。

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頂いた時の姿は埃まみれで、破れたグリルクロスが

物悲しそうな口元という感じです。

 

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オリジナルのノブは希少なので、社外品のノブを使用し

グリルはFender系の生地で張り替えております。

内部もスタッフの手によりオーバーホールしております。

 

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スピーカーは軽量さを優先し、EminenceのLil Texas。スタッフ所有品を搭載。

それでも重量級ですが、運搬性はだいぶ良い感じです。

 

RDはReverb/Distortionですが、スタッフはFUNK系のバンドに参加しており

クリーントーンのカッティングのキレを気に入っております。

追悼 ジョニー・ウインター(February 23, 1944 -- July 16, 2014)

謹んでご冥福を祈ります。

彼といえば、もちろんFirebirdやLazerのギターですが
Musicmanのアンプのユーザーでもありました。

こんな場面も、、、。
燃えたのはパワー管4発でしたから410HD130と思われます。
2011年の来日時には410/65ぽかったような覚えがあります。
(見そびれていますので雑誌の情報ですが、、、。)

Peavey Classic20  モディファイその2

ちょっと駆け足で、、、、。

色々と試行錯誤し、この回路図の定数で落ち着きました。

赤字の部分が改造個所です。ゲインは控えめに変更しつつ
初段で大きくローカットしております。
その後のボリュームのハイパスは試行錯誤がまだ必要で
ゲインを下げるとちょっとキンキンします。

最後の肝はNFBのカット。AC-15/AC-30が好きなので、この辺はやっぱり。
ちょっと耳に痛い気もしますが、俄然抜けてきます。

そして、このアンプOPTが16Ωなんですよね。
それについてはまたあとで、、、。

Peavey Classic20  モディファイその1

先日の改造が好評なmusic man 112(110)RD Fifty。
改造とオーバーホールのご依頼で1台お預かりした際に、工賃として頂いてしまったのがPeaveyのClassic20。30はよく見ますが、こちらは生産時期が短かったのかなかなか見かけないアンプです。
実は20年近く前に買ったものの、好みと微妙に合わなかったのと自宅でもアンサンブル(バンド)のどちらでも使えない中途半端な音量だったので、割りとすぐに手放した記憶があります。

しかしこのサイズはなんとも丁度よい感じ。ならば少し使いやすく自分の好みに弄ってみましょう。

気になるのが、こもった音質でちょっと歪みすぎるところ、そして音量不足でしょうか。

こもった音質と歪みすぎですが、プリアンプの回路を見ると一目瞭然でした。


どうにも各増幅段でゲインを稼ぐだけ稼いで、LPFでハイを抑えて発振を防いでいるような印象です。

またコストダウンでしょうか?トーン回路は殆どのアンプでプレートからの出力をそのまま受ける構成のため、耐圧の高いコンデンサを使います。
しかし、部品代を少しでもケチりたいのか、一旦耐圧の高いコンデンサを通過させたあとにトーン回路を通っており、トーン回路では耐圧の低い積層セラミックを使って構成しています。
全体的にフィルタ回路が多くて音の鮮度が低いような気がします。
 
さて、どんな改造かは追って説明しましょう。

BRONX TUBE12モディファイ


気づけば半年ほど更新を怠っておりました。
粛々と修理とかこなしていたのですが、ここに書くようなネタに乏しく、、、。

さて、以前に当ブログでも修理したBRONXのTUBE12。
以前に、欲しかったEVのスピーカーが搭載されて格安だったので
オークションで落札したのですが、正直持て余しており、
友人のHさんに譲ることに。

スピーカーはストックしていたJENSENのC12-Kに交換し
心配の無いようある程度のメンテを施しお譲りしましたが
ブライトさと歪が足りないとのことでしたので、ちょっといじることに。

回路図はパクリもとでもあるBlues Deluxeのもの。
チャンネル切り替えの都合上、ブライトスイッチが普通のFender系と異なり
ハイパスフィルタを通す感じですが、効きがいまいち。
ゲインも足りないので、トーンスタック前のV1bのカソードに
22μFのコンデンサを追加しゲインを稼ぎつつ、ブライトスイッチの
フィルタのR6の値を470kΩに。
この定数、察しの良い方ならわかりますが、ブライトスイッチONの状態で
Marshallでよくつかわれるフィルタの定数に近くなるのです。
このおかげか、ゲインを上げてもすっきりぬけの良い感じに。

Hさんも「まるで別物、望んだサウンド」とのことで、満足頂きました。
Marshallの定数とはいえ、音的にはBlues Juniorの歪みに似た感じになりました。
これ、Blues Deluxeのモディファイネタとしても使えそうです。

112 RD Fifty mod

以前112RPのオーバーホールと外装張替のご依頼をしてくださったKさんが、「これも是非」ということで、もう一台Musicmanのアンプの外装替えのご依頼をいただきました。

昔、これの10インチ版を愛用していましたので、何とも懐かしい感触。
コンパクトで大音量が出るせいもあって、オークション等でも結構いい値段になります。

しかし、このアンプ、チューブドライブが売りのドライブチャンネル(Limiterチャンネルと名打っています)がいまひとつ。
なんとも安っちいブーブーした歪みで、真空管内蔵だけを謳ったディストーションのような歪み。他のICで構成されたMusicmanのアンプの方がアンプ的で扱いやすいです。

なので、歪みチャンネルにメスを入れます。

改造後の定数は赤で書いてあります。

元の定数は"こんな真空管歪みペダルあったよな?"って感じの定数。結構きちゃない音になる印象。
ここは普通に増幅しつつ、ローが出すぎるのでカソードのパスコンで少々ローカットって感じです。

出来上がりはこんな感じ。

ピッキングニュアンスが出しやすく、ギターのボリュームを絞ればクリーンになりますので、本来のチューブアンプ的な使い方ができます。


5月の連休の半ばにKさんに無事お渡し完了。
後日、感激のお電話まで頂きました。ありがとうございました。