BOSS CH-1/CE-5 デジタル化の真相

様々なところで囁かれていた、BOSSのコーラスの現行品、CH-1とCE-5は途中でデジタル化されたという都市伝説。確証は無かったにせよ、仕様変更=モデルチェンジを行うのが社風のBOSS/ローランド社さんにしてはありえないのでは?と思い込んでいました。他にも消費電力がデジタルの割に低いし、音色もあまり変らない。単にアナログと言うだけで高く売れるという中古楽器市場の価格操作的な要素もあるのでは?と疑っておりました。

ならば実物を見て判断しようじゃないか。というわけで、動かなくてもかまわないのでジャンク品をヤフオクで格安入手。

共にデジタル化疑惑が指摘される「グレーラベル」という時期のもの。3ヶ月くらいオークション張り付いて格安品を入手しました。

早速基板を見てみましょう。

これよりCH-1/CE-5共に表面実装。8PINのICはアナログICです。


こっちがCH-1。このIC、ES56028といういうICです。


こっちはCE-5。おなじくES56028を使っています。

早速検索するとデータシートが出てきました。汎用デジタルディレイICです。よく自作で使われるPT2399みたいな感じ。
ざっと回路を追うと、揺れを作るLFOはアナログ回路でBBDの部分をこの汎用デジタルディレイICで置き換えたようです。あんまりHi-fiなディレイICでないし、LPFが組み込まれているのでアナログライクな模様です。
CH-1はアナログの所持品と比べましたが元からクリーンなコーラスなのであまり変らない印象。無理に古いものを捜し求める必要もない気がします。

当初はそんなの都市伝説。ガセでしょ?と疑っていましたが、やはり、噂とはいえ実際に中身を見て判断しないといけませんね。反省。