【番外編】納屋から発掘のMusic man 112RD100 6年経過し復活。
6年前に頂いた、納屋から発掘したMusic man の112RD/100
開業などに伴い、保管こそしていましたが手つかずの状態でした。
当店のスタッフの目に留まり、仕事の合間に彼の尽力により
復活しました。
頂いた時の姿は埃まみれで、破れたグリルクロスが
物悲しそうな口元という感じです。
オリジナルのノブは希少なので、社外品のノブを使用し
グリルはFender系の生地で張り替えております。
内部もスタッフの手によりオーバーホールしております。
スピーカーは軽量さを優先し、EminenceのLil Texas。スタッフ所有品を搭載。
それでも重量級ですが、運搬性はだいぶ良い感じです。
RDはReverb/Distortionですが、スタッフはFUNK系のバンドに参加しており
クリーントーンのカッティングのキレを気に入っております。
西田製作所として
好きが高じてアンプ専門店をJR相模原駅前にオープンします。
以降はこちらをご確認下さい。
神奈川県 相模原市のギターアンプ/ベースアンプ専門店 THE AMP SHOP 西田製作所
本ブログの更新は停止します。ありがとうございました。
Peavey Classic20 モディファイその1
先日の改造が好評なmusic man 112(110)RD Fifty。
改造とオーバーホールのご依頼で1台お預かりした際に、工賃として頂いてしまったのがPeaveyのClassic20。30はよく見ますが、こちらは生産時期が短かったのかなかなか見かけないアンプです。
実は20年近く前に買ったものの、好みと微妙に合わなかったのと自宅でもアンサンブル(バンド)のどちらでも使えない中途半端な音量だったので、割りとすぐに手放した記憶があります。
しかしこのサイズはなんとも丁度よい感じ。ならば少し使いやすく自分の好みに弄ってみましょう。
気になるのが、こもった音質でちょっと歪みすぎるところ、そして音量不足でしょうか。
こもった音質と歪みすぎですが、プリアンプの回路を見ると一目瞭然でした。
どうにも各増幅段でゲインを稼ぐだけ稼いで、LPFでハイを抑えて発振を防いでいるような印象です。
またコストダウンでしょうか?トーン回路は殆どのアンプでプレートからの出力をそのまま受ける構成のため、耐圧の高いコンデンサを使います。
しかし、部品代を少しでもケチりたいのか、一旦耐圧の高いコンデンサを通過させたあとにトーン回路を通っており、トーン回路では耐圧の低い積層セラミックを使って構成しています。
全体的にフィルタ回路が多くて音の鮮度が低いような気がします。
さて、どんな改造かは追って説明しましょう。
BRONX TUBE12モディファイ
気づけば半年ほど更新を怠っておりました。
粛々と修理とかこなしていたのですが、ここに書くようなネタに乏しく、、、。
さて、以前に当ブログでも修理したBRONXのTUBE12。
以前に、欲しかったEVのスピーカーが搭載されて格安だったので
オークションで落札したのですが、正直持て余しており、
友人のHさんに譲ることに。
スピーカーはストックしていたJENSENのC12-Kに交換し
心配の無いようある程度のメンテを施しお譲りしましたが
ブライトさと歪が足りないとのことでしたので、ちょっといじることに。
回路図はパクリもとでもあるBlues Deluxeのもの。
チャンネル切り替えの都合上、ブライトスイッチが普通のFender系と異なり
ハイパスフィルタを通す感じですが、効きがいまいち。
ゲインも足りないので、トーンスタック前のV1bのカソードに
22μFのコンデンサを追加しゲインを稼ぎつつ、ブライトスイッチの
フィルタのR6の値を470kΩに。
この定数、察しの良い方ならわかりますが、ブライトスイッチONの状態で
Marshallでよくつかわれるフィルタの定数に近くなるのです。
このおかげか、ゲインを上げてもすっきりぬけの良い感じに。
Hさんも「まるで別物、望んだサウンド」とのことで、満足頂きました。
Marshallの定数とはいえ、音的にはBlues Juniorの歪みに似た感じになりました。
これ、Blues Deluxeのモディファイネタとしても使えそうです。
112 RD Fifty mod
以前112RPのオーバーホールと外装張替のご依頼をしてくださったKさんが、「これも是非」ということで、もう一台Musicmanのアンプの外装替えのご依頼をいただきました。
昔、これの10インチ版を愛用していましたので、何とも懐かしい感触。
コンパクトで大音量が出るせいもあって、オークション等でも結構いい値段になります。
しかし、このアンプ、チューブドライブが売りのドライブチャンネル(Limiterチャンネルと名打っています)がいまひとつ。
なんとも安っちいブーブーした歪みで、真空管内蔵だけを謳ったディストーションのような歪み。他のICで構成されたMusicmanのアンプの方がアンプ的で扱いやすいです。
なので、歪みチャンネルにメスを入れます。
元の定数は"こんな真空管歪みペダルあったよな?"って感じの定数。結構きちゃない音になる印象。
ここは普通に増幅しつつ、ローが出すぎるのでカソードのパスコンで少々ローカットって感じです。
出来上がりはこんな感じ。
ピッキングニュアンスが出しやすく、ギターのボリュームを絞ればクリーンになりますので、本来のチューブアンプ的な使い方ができます。
5月の連休の半ばにKさんに無事お渡し完了。
後日、感激のお電話まで頂きました。ありがとうございました。