'71 Fender Twin Reverbオーバーホール(完結編)
気づいたら10日近くブランクを開けてしまいました。ツインリバーブは無事一発で動作しました。
この時期は正規輸入品でも117V仕様を100V仕様として売っている時期でして、117V動作させたときよりちょっと出力が低く歪み出すのも早い感じ。
とはいえ充分クリーンで大音量ですので満足いただけると思います。
ただこの時期のバイアス回路がやや残念でプッシュプル動作のバランス取りしかできません。
急きょここだけブラックフェイス期と同じ回路に変更。あとはブライトスイッチがきちんと動かないので交換しました。
最後に御近所のVelvetroomstudioで大音量でチェック。
ここは家からクルマで5分かからず、個人練習も格安ですので、最近よく大音量テストのために通っております。
チェックの後、Mさんの元に帰りました。Mさんからは大変好評を頂き嬉しい限りです。
ありがとうございました。
'71 Fender Twin Reverbオーバーホール(その6)
いよいよ大詰めです。
一気にやってしまったので不覚にも作業行程の画像はなし(苦笑)
アクシデントとしては、シルバーフェイスでも初期と後期でパワー管のソケットが違うのか、いつも使っているOMRONのPL8だと、取り付け穴の径が小さすぎて使えず。
急遽径の小さいソケットを調達しました。
あとは一部配線の引き直し、ヒーターラインの引き直し。そしてアースの見直しをしました。アースは一点にまとめたい気もしますが、引き回し上厳しいので、分散したアースポイントを同士を錫メッキ線で繋いでみました。
昨夜の遅い時間でしたので、ヒーターとバイアスとスタンバイスイッチ手前までの電圧チェックのみ行い、各部の測定調整は後日にします。
'71 Fender Twin Reverbオーバーホール(その4)
ちょっとブランクが空きましたがツインリバーブのオーバーホールの続きです。
今回は基板を新調しました。
最初は作成しようかとも思いましたが、ヤフオクで自作の基板を出品されている方がいまして、ブラックフェイス期のツインリバーブの基板がありましたので落札。
部品配置的にはAA270のシルバーフェイス期とあまり変わりません。
着々と部品を載せてゆきます。
オリジナルから持っていったのは、ヴィブラートで使うオプトカプラ位でしょうか。
組み上がりました。
このあと本体に実装していきます。
本体に基板を実装する前に、ジャックを交換します。実にうまく考えられたパーツ配置。
さて基板が載りました。これから配線を進めます。
'71 Fender Twin Reverbオーバーホール(その2)
さてTwin Reverbの続きです。
今回悩ましいのが、反り返ったメインの基板。どのみちほとんどの部品を載せ換える予定なので、一旦全部外して反りを矯正するか、いっそ新しく作るか悩ましい所。
どっちにせよ基板を外す必要があるので、基板についた配線をナンバリングしながら外すことにしました。
どうにも不思議なもので、ハトメが打ってあるファイバー(紙みたいなものですが)ボードのFenderのアンプはハンダを溶かすと独特の匂いがします。松ヤニみたいな。
こちらがレイアウト図。AA270というモデルです。
ちょっと根気が要りますので、集中しながらも他の修理預かりと平行して進めます。
VOX AC30 6TB修理
八王子は南大沢のアメリカンなシルバージュエリーのお店R&Bさんからのご依頼で、VOX AC30 6TBの修理です。
ヴィヴラートチャンネル以外音が出ないということでお預かりしたら、プリ部のECC83のエミッションが0になっていました。
またパワー管のEL84も1本だけJJに換えられているので、これもマッチドクアッドに交換です。
球以外にもノイジーでしたのでスクリーングリッドとパワー管のカソードの抵抗とコンデンサも替えました。
時期的には94年くらい、製造はあの元祖スタックアンプのあの会社のOEMです。
整流管のGZ34はエミッションを見る限りまだ元気でしたが、それ以外の真空管は全部交換。
オシロスコープで出力と波形を見ます。
アレレ?頑張っても20W代。ちょっとパワーが足らないし歪み始めも早いです。
まさかと思ってヒーターの電圧を測ると5.3V位。6.3Vの85%位ってことは117V仕様を100Vで売っていたようです。
ステップアップトランスで電源を117Vで供給すると、出力30Wちょい。
本来なら117Vで使うべきでしょうが、100Vでも悪くはありませんし、歪み具合も結構いいので悩ましい限りです。
無事お渡しし、近隣のセッションに持参されるとのこと。活躍が楽しみです。