Mesa/Boogie Studio.22 その2 いじり壊しながらも改造と修理

さて、Studio.22の続きです。
初期型から+への変更ですが、LEADチャンネルのボリューム追加に必要な部品は10KΩのポット。つまみも変えたくないですからD型シャフトでないとなりません。


よく見れば、Direct Outのレベル調整が10KΩ。スピーカー端子から分圧して信号をとるDirect Outなんて今時使いませんので取り外してこれを流用します。

さて、問題は場所。背面にLEADチャンネルのボリュームがあると不便ということ。ここはSUBWAY BLUES同様リバーブのコントロールを背面に移動します。(僕個人はリバーブをあまり使わないので)

作業は割りとかんたんです。サクサクケーブルを引き直しポット等を移して、電源ON。しかしザーザーという凄いノイズ、、、。
原因に調査のために再度ばらしておかしな部分をチェックしてスイッチを入れると物凄い発信音。まるでワールドカップ南アフリカ大会の観客が吹き鳴らすブブゼラみたいなブーという低周波

気を取り直し再度テスターで電圧を当たります。
いろいろ調べるて原因判明。この経過、書いてしまうとたった2行ですがか所用時間はトータル4時間くらい??

(1)ノイズの原因
出力トランスの2次側のアースが外れたこと。
元の状態が結構結果オーライなつくりで、トランス2次側のアースをラインアウトのレベル調整のポットの背中から落としていました(ギターの内部配線じゃないんだから、これは如何なものかと。)これに気付かず思い込みで配線変更。2次側のアースを開放してました(!)よく、球やトランスが飛ばなかったものです。

(2)ブブゼラのような発振音の原因
基板を外す際にバイアスの電源のケーブルが外れてバイアスがかからなくなったことにありました。
また、バイアス回路の抵抗(120K)も焼けて死んでしまったようで抵抗値が無限大に。
SUBWAY BLUES同様フェイズインバーターのアースも一緒にバイアス電流で引っ張る仕様(差動式?)なので必要な電流が来ず、ここで発振したようです。
これまた、球を死なさないでよかったです。


バイアス電源の平滑コンデンサが死んでいたりしたので抵抗なども含めて交換。
高電圧がかかる抵抗は測定の上、怪しいのも怪しくないのも交換。

また、過去に修理暦があるようでチャンネル切替の電源の抵抗が焼けて交換されていました。
これにぶら下がる平滑コンデンサも程よく焼かれているのでこれまた交換

さらに安物ですが電源のメインの平滑コンデンサもここれまた交換。
結局実質オーバーホールです。

他にボロイ部分といえば、基板を支えるWロッキングスペーサー。
これも熱と経年でやられていて基板を支持できないのでごっそり交換です。同等品より強度とメンテナンス性優先で、ジュラコンのスペーサーにポリカーボネイトのビスとナットを使ってみました。単に近所のホームセンターで買える物です。

ここまで頑張ってやっと音が出ました。
クリーンチャンネルでゲインを上げたクランチトーンが好みです。
ゲインは1ノブ、クリーン/LEAD共通なので、クリーンチャンネルを歪ませるとLEADチャンネルが深く歪み過ぎます。

ここは回路をいじるか、LEADチャンネルで使う球のゲインを下げるか試行錯誤してみようと思います。(続く)