SUNN TUBE LEAD60 修理(実質的オーバーホール)

最近嬉しいことにアンプ修理の紹介をちょくちょく頂くようになりました。ありがとうございます。今回の修理対象は以前にBRONXアンプの修理の依頼主、K様からの御紹介頂きましたY様のSUNN TUBE LEAD60です。

名器「The Twin」と同じ時期のアンプなので、かれこれ20年前のモノになります。FenderではSuper60という名で売られていました。
そもそもSUNNの工場をFENDERが買収してFenderのアンプ工場となったのが80年代末だったとおもいます。その名残でしばらくSUNNのバッジをつけたFenderの姉妹アンプが市場に出回っていたようです。
(追記〜記憶の限りだとThe Twin=The Twin/Super 60=TUBE LEAD 60/Champ12=TUBE LEAD 12の3機種、他にもトランジスタのPrincetonやDeluxe系もあったかもしれません)

構成的には6L6プッシュプル。プリは12AX7が2本、フェイズインバーターは12AT7というモノです。

症状としてはパワー管を変えてもパワーダウンした感じがするのとノイズの多さです

二枚の基板に真空管も含めた部品が所狭しと載っている構成で、トランス類と基板はファストン端子で繋がれていて外すのに一苦労でした。

この場合、怪しいのはパワー管のスクリーングリッドの抵抗、プリ管のカソードのコンデンサとプリ管のソケット等ですが、負担の掛かるパーツは軒並みアウトでした。

特に酷いのが電源のラインの平滑コンデンサと抵抗。平滑コンデンサに至っては破裂寸前にパンパンに膨れ上がり、セメント抵抗はボロボロに崩壊していました。


画像上〜電源の電解コンデンサ、破裂寸前です。


新品との比較。上に写っているのが元の電解コンデンサ(100uF/350V)下が新品です。イリノイよりスプラグを入れたかったのですがスペース的に断念。見ての通り現行品はより小さくなっています。


とりあえず、他も怪しいので、すべての電解コンデンサ、高電圧の掛かる部品は交換します。

結果、実質的オーバーホールとなりました。
プリ管のソケットも交換したらノイズも無くなりました。


プリ管のソケット以外交換した基板の状態。

バーブパンのブッシュも崩壊していたので交換です。

バーブパン、ブッシュはストックのラバー製。(BOSSのガイドブッシュの代用品と同じです)


おかげですっかり元気になりました。これでしばらくは安心かな?